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ルドルフ・シュタイナーやゲーテ的な人間観が どう神道によって承認され、またその逆ができるのか、 人間とは一体何なのか、かなり意味不で判り難いブログ
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一つ、
芸術観という事で気になる事があります。

19世紀末からの芸術衝動です。
19世紀末、ウィーンでは世紀末芸術と言われる、
オリジナルなものがありました。
独文科に居た時、大学でもこれを取り上げる教授、学生が多かったです。
クリムトやシーレをはじめ、多くの芸術家がウィーンで活動しました。

ウィーンのセッション(SESSION)はとても印象的な所です。
あとウィーンにはゲーテのとても立派な坐像があり、学生の頃には非常に感動しました。

それに別の方面からフランス・ナントのアールデコを取り上げたいと思います。

ナントに行きまして、とても印象的なものを受け取りました。
それは当時、東洋の美術をヨーロッパ芸術に取り入れようとした人達が居た事です。
ただ、アールデコを一つの美術史から解釈しようとするのではなく、
衝動そのものを洞察しようする事で、アールデコを素朴な運動として捉えるのが良いと思います。

別の観点から描写してみましょう。
オイリュトミー芸術とは、アントロポゾフィー独自のスタイルだと思われていますが、
それは表面的だ、と私は思います。当時、布を使った独自の舞踏・舞踊が発生していました。
それはとてもオイリュトミーの外観に似ている、というのはご存知でしょうか。

そういう事一つとっても、当時ヨーロッパは新しい精紳波のようなものがあった、という気が非常にします。
シュタイナーの建築に関して、グラスハウス(第一ゲーテアヌムとよく似た現存する建物)を
独自の課題として、毎日眺めた私は個人的に、ウィーンの面影と”光”が見える気がします。
それは屋根の銅の使われ方や、とにかく原型がウィーンを思い出させる、という事です。

ヨーロッパにそういう光があった。そういう気がします。そういう事を考えると、
1930年代にキリストのエーテル光をシュタイナーが語るのを容易に理解できる気がするのです。

だから、何だ、というのは、ここからなんです。
その芸術衝動は終わったのか―?  そういう問いが立てられてもおかしく無いです。概観すると―
ヨーロッパの芸術潮流は、アールデコはアールヌーボーに変わり、大量生産に移行して、
アメリカナイズされます。もう一方のモダニズムとして、バウハウスやカンディンスキーの流れは、
やはりアメリカに行って、例えばアンディ・ウォーホールや実験芸術になっていきます。

アメリカで芸術が一度開放されて、自由に、実験的になり、民衆のものとなりました。
それが僕の見方です。シュタイナーが世紀はアメリカに向かう、という意味もここから
整合がとれます。しかしシュタイナーが指摘したように、芸術も戯画になりました。
ヨーロッパの真面目さが全て消費社会に向かい、手工業としての芸術が消えました。
ヨーロッパの精紳が無くなって、材料がアメリカに輸入された等と揶揄できます。

僕は手工業としての芸術、日本では江戸時代以前のような芸術は本当に素敵だと思います。
「精紳が形になる」それが芸術だと思っています。手工業である必要はないかも知れませんが、
僕は芸術家が1点1点製作するものは、魂があると思っています。

今、振り返る時、アメリカに流れた物を一旦忘れて、自由になった美的芸術活動を生かし、
手工業としての芸術を考えると、アールデコは美的芸術としては、古くないと思います。
しかし一方で、IKEAもウィーンの光も、同一であるとも思います。

アールデコに注目するのは何点かありますが、自然模倣という点も大いにあります。
美しいものを作ろう、という何かがあり、自然模倣の姿勢も忘れていないので、
どこか素朴で時代的な光を反映した芸術衝動なのだと思います。

ヨーロッパの光 ― 時代は変わって学園闘争のようなアメリカの時代の光もありました。
僕は芸術を職としていませんが、芸術はいつも作り手にある、と思います。
命を込める芸術家がいて、時代の光がある、と思います。

ギリシア芸術(神殿建築以外)でも、その点あまり変わらないかもしれません。
何を作るか、どう作るか、必要であって必要でない。
僕は芸術とは何かを想像するのではなく、単にそういう一心不乱な芸術家を見たい、と思います。

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